風呂から上がってきた彼女は 元着ていた服を着なおす
「攫うんなら 着替えくらい用意してよね」
自由になった途端厚かましさに 磨きがかかっているのは 温室育ちといったところか
それからまだ何も言う前から テーブルに置いていた食事を 軽く平らげると一息ついたところだ
「ふぅ」
後は明日、どこでどう解放するかの段取り だけ伝え、特に不満はないようだ
彼女もそれで了承している 後は明日を待つだけだが
バリッ
この音を聞くだけで顔をしかめた
こちらも明日の朝に備えて睡眠は取らない とならない。
その間、逃げられないとも限らない 手足を拘束しておく事を伝えた
「う……あ…う…ま、また……?」
気まずそうに目線をそらす彼女 最もその覚悟はもうあったか 自分から手を後ろに回す
寝るのに、縄は寝苦しいだろう 手を縛るのはガムテープか、結束バンド またどちらか選ばせる
「そ、それじゃあ……」